行事レポート (通訳実務研修 医療編)
通訳実務研修 医療編
3月8日(土)、相模原市立図書館・視聴覚室において、(一社)日本公共通訳支援協会の三木紅虹(みき・こうこう)副代表を講師にお迎えして、医療通訳に関する実務研修会を開催しました。
研修会では、医療通訳における心得と基礎知識について、講義を行っていただき、後半は言語別(英語、中国語、スペイン語、ベトナム語、タガログ語、フランス語)に分かれて、医療通訳の現場を想定したロールプレイを行いました。
医療通訳の特徴として、(1)患者の訴え(症状・感情)を正確に医療従事者側に伝える、(2)医師や看護師の説明を患者にも分かるよう言い換えて伝える、(3)検査の際の指示を素早くタイミングよく患者に訳して伝えることが重要であり、その際の通訳には、言語表現力(語彙力、文法力等)、非言語表現力(ボディランゲージ、アイコンタクト等)、音声表現力(発音、発声、活舌等)が、不可欠である。また、患者の病理の原因(感染症、先天異常、腫瘍、アレルギー等)や部位(消化器系、筋骨格系、循環器系、呼吸器系)等について、事前に情報を収集することも必要であると述べました。
ロールプレイでは、三木先生の指導の下で、言語別になり、各々が外国人患者、医者、通訳者の役を演じながら、医療通訳の現場を疑似体験することで、実際に医療通訳を行う際に適切に対応できるよう学習しました。研修会参加者のほぼ全員が未経験であったことから、医療通訳の難しさを痛感しつつも、ロールプレイに真剣に取り組む姿勢がとても印象的でした。
質疑応答では、参加者から、通訳時に分からない言葉や専門用語があった場合の対応、病院での通訳中に突発的な事由が発生した際の対応などの質問が寄せられました。三木先生はこれらの質問に対して詳細且つ丁寧に回答されていました。
相模原市の外国籍の住民は、昨年、初めて20,000人を超えました。このような状況もあり、さがみはら国際交流ラウンジでは、医療現場をはじめ、教育、生活支援、防災、国際交流の現場で、活動していただける通訳・翻訳ボランティアを募集しております。また、通訳実務研修会は年に2回、教育編と医療編を開催しています。通訳に興味のある方は是非ご参加ください。

